01.映画

The Social Network

Tsn © 2010 Sony Pictures.

今年1月に公開された話題作。

私はこの映画を公開日に観に行ったのですが、その後公開中になんと合計4回も観に行ってしまいました!
もちろんサントラも購入したし、5月に発売されたDVDは予約をして買いました。
映画館に2回観に行った映画というのはありますが4回は初めてだったし、ここまで気に入った映画はほんとうに久しぶりでした。

なので、いつにも増して書きたいことがたくさんあります。


・キャスティング

まず、なんといってもキャスティングが素晴らしい!
メインキャストを演じたのは、ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、ジャスティン・ティンバーレイク。(3人とも長い名前だな)

マーク・ザッカーバーグを演じたジェシー・アイゼンバーグは今までも何度もコンピューター・ギークを好演している俳優さん。
あれだけの量の早口のセリフをさらりとクールに話すのを観ていると、尊敬の念が湧いてきます。
オープニングのシーンを99テイクも演じたのは有名な話。
監督のデヴィッド・フィンチャーの狙いは、何度も演じることで力が抜けて演技っぽさがなくなる、ということだそう。
まさに「習うより慣れろ」ということですね。

エドゥアルド・サベリン演じるアンドリュー・ガーフィールドは来年公開される新しいスパイダーマンなのです。好青年ですよねー。
彼は「BOY A」や「私を離さないで」などの作品でも誠実で繊細な役を演じていますが、そのルックスとイメージからもこのエドゥアルド役にぴったりでした。

ショーン・パーカー役のジャスティン・ティンバーレイクは有名なシンガー。
私は彼の名前はゴシップ記事で目にするぐらいだったので、「プレイボーイ」というイメージがあるだけで顔も知らないような状態でした。
この役にはそのイメージが合っていたように思うし、彼に「Napster」という音楽業界ではいわく付きの会社の設立者をあえて演じさせたことも(彼自身もインタビューでこの役を演じることにリスクはあった、と言っていました)キャスティングの人すごいなぁと思いました。


・スピード感

オープニングのギターの音とバーのざわめき、マークのまくしたてるようなセリフ。
始まって10秒ぐらいでもうすでに、この映画のペースに飲みこまれてしまいました。

そして、それに続くハッキングのシーン。
ここは何度観てもゾクゾクしますねー。(特にマークが手をひらひらさせるシーンと「Let the hacking begin」のセリフ!)
私は日常で普通にパソコンを使ってはいますが、ハードについてもソフトについても全くと言っていいほど知識がありません。
しかし、このハッキングのシーンは、私ぐらい知識がなくても何をしているところなのかを十分に理解することができました。
脚本のアーロン・ソーキンも、このシーンは自分で書いたのにわからない言葉がたくさんあると言っていたけれど、これだけテンポよくわかりやすく表現するって、彼も監督も俳優さんたちもすごいな!

もうひとつとても印象的だったのは、ショーン・パーカー登場のシーン。(あ、スタンフォードじゃなくて、マークたちと初めて会うとこね)
クールでスマートな振る舞いの彼に、マークとクリスティが完全に魅了されている様子が、スローモーションの映像と大音量の音楽(場面が法廷に移るとその音楽がピタッと止む)によって効果的に演出されていて、そのシーンが終わった後にはマーク同様ため息が出ました。


・SNSというもの

このストーリーは実在のSNS「Facebook」を設立した実在の人物を題材にしているので、どの部分が事実なのか?フィクションなのか?といったデリケートな問題(特に関係者にとって)も話題になりました。

繰り返しになりますが、ストーリーなど映画として大変素晴らしかったので、もはやフィクションかどうか、という点は私は全く気になりませんでした。
しかしながら、やはり観客である私たちにとって身近な存在になりつつある「Facebook」が題材になっていて、私たちも顔を知っている「マーク・ザッカーバーグ」という人物の物語、という設定は、これが全くのフィクションであるよりもあらゆる面でプラスになったと思います。
「世界最年少の億万長者とその親友が仲たがいする」なんて設定は(事実かどうかは置いておいて)全くのフィクションより実在の人物の方がスリルがありますよね。

当然、製作側とFacebook側でいろいろあったようですが、結局はこのような映画が製作できるってすごいですね。
マーク・ザッカーバーグは公開前にこの映画を見て、彼を演じたジェシーのいとこ(偶然にもFacebookのスタッフなんですって)に、「君のいとこはいい演技をしてたね」と言ったそうだし、公開後にジェシーが「サタデー・ナイト・ライブ」という番組に出たときには、本物のマークが登場する、という演出がありましたが、とってもいい雰囲気でした。

登場するSNSが実在がどうかは関係なく、あー、これあるあるー、というシーンがいくつか出て来たのもこの映画を楽しめた要因です。

エドゥアルドの恋人クリスティが、彼の恋人ステイタスがなぜ「シングル」のままなのかを問いただすシーン。
彼の答えは「どうやって設定を変更するのか知らないんだよ!」
これ、いかにもありそう。まあ、実際の設計者(マーク)であればそれはないでしょうけど、エドゥアルドはCFOです。
会社の偉いポジションにいる人が、その会社の製品をよく知らないって身近でもよくあることです。(恥ずかしいことですけどね)
ちなみにその後の「シリコンバレーのアバズレは、Facebookの恋人ステイタスなんか気にしないよ!」というセリフは笑えました。そりゃそうだ。

さらに終盤、立派になったオフィスで登録者数がいよいよ100万人を突破する、というシーン。
ショーンがもうそろそろかな?と確認したときは、999,942人です。
それからちょっとおしゃべりをしている間、わずか1分後(DVD観て計っちゃった)に再度更新すると、すでに1,000,046人に達していました。
1分間で100人登録。
それは、今この時代に身を置いていなければ想像するのが難しかった数字だと思います。

そして、いちばん最後のシーン。
エリカに友達リクエストを送ったマークは数秒ごとに更新ボタンを押しています。

その昔、手紙がコミュニケーションの手段だった頃は、「自分が書いてから相手が読む、そして、相手が返事を書いてから自分が読む」この往復に何日もの時間がかかりました。
私が手紙よりもメールをよく使うようになった頃、まず、この「書いてから相手が読む」の部分に時間がかからなくなったことがとても便利だなぁと感じました。
しかし、すぐに返事を書くかどうかはまた別の問題。

その後、この部分の時間が短縮されたのが、SNSの時代だと思います。
例えば私が毎日お世話になっているTwitter。
これはもうほとんどチャットなので、1分と間を空けずに会話のやりとりをすることが多くあります。
(もちろん毎回誰もがその速さではないし、何時間・何日経ってから返事をする、ということもありますが)
これはTwitterに限らず、日々仕事でもプライベートでもパソコンの前に座っている人、そしてその時間が増え、また、スマートフォンの普及により、歩きながらでもそれらのサービスをチェックできるようになったからです。
実際にすぐにリアクションを起こさない場合・人もありますが、「すぐに反応する」という意識が以前よりも自然になってきていますよね。

もし、手紙しかない時代の人がこの最後のシーンを見たとしたら、そんなに早く返事が来るわけないじゃない、と思うでしょう。
しかし実際は、Facebookの友達承認なんて、すぐに気づいてすぐに反応すればそれこそ1分もかかりません。
マークが数秒ごとに更新をするどこかのタイミングで、エリカが承認することもあり得る。
この感覚をすんなりと考えるまでもなく理解できるのは、身を以って体験しているからです。

ひとつだけ、このシーンに関して違和感を感じたことがありました。
エリカとマークがほんとうに映画に描かれていたような関係だったとしたら、エリカはFacebookに登録しないよね。


・印象に残ったセリフ

ショーン・パーカーがまさに初めて登場するシーンは、スタンフォード大学のエイミーという女のコの部屋。
このエイミーを演じたのはダコタ・ジョンソンという女優さん。かわいいコだなーと思ったら、なんと彼女ドン・ジョンソンとメラニー・グリフィスの娘さんなんですって。
言われてみればお母さんに似てますね。(お尻のドアップしちゃうところも、ちゃんとお母さんの血をひいてるな、と思いました)

彼女がショーンの正体を知って、「I just slept with Sean Parker?」 と聞いた後のショーンの答え 「You just slept ON Sean Parker」 は、この映画の中で私がいちばん笑ってしまったセリフでした。

そして、この映画の中で最もぐっと来てしまったセリフは、Facebookが会社として大きくなりつつある頃にエドゥアルドが感慨深げにマークに言ったひとこと。

「Remember the algorithm on the window at Kirkland?」

なにかを作り上げるってこういうことですよね。


・友情

この映画の宣伝文句では、マークが裏切り者のようになっています。
まあ、実際大金が絡む裁判になっているのは事実ですが、少なくとも私はこの映画を観て、「マークが悪い」という印象は受けませんでした。
なんていうか、この映画を観終わったときに「悪いのは誰か?」ということを考える必要はまったくなかったです。

マークの性格に関しても「嫌な奴」というより、こういう人いるよねって感じ。
私は誰にでも愛想がいい人ってちょっとうさんくさいと思ってしまうたちなので、マークがエドゥアルドにつれない態度を取るのはそれだけ信頼しているんだと感じました。
彼のように誰にでも愛想良くできない人は、親しい人以外にはつれない態度を取るというより近づかない、話さないようにすると思うのです。
なので、マークがFacebookのことを考えるのに夢中になりながら、そっけなくはあるけれどエドゥアルドと会話をしているシーンなんかは、よっぽど気を許しているんだと思いました。

私が好きなシーンのひとつである、スタッフ選定のためにハッキングのテストをするシーン。
エドゥアルドが、なんでいちいちお酒を飲ませるの?と聞いたとき、マークが「チキンを1週間連れて歩く方がいいか?」というセリフ。
彼はすぐに「ごめん、意地悪だった」と謝りますが、これくらいのジョーク(まあ、ちょっときついけど)、家族や親しい友達になら私だって言っちゃうなぁ。

彼は自分には友達があまりいないと思っていますが、学生時代よりもいろいろな人と知り合うことができている今(30代)になっても、ほんとうに友達と呼べる人なんて、そうたくさんはいませんよね。
冒頭のFacemashのシークエンスで、マークを含め数人がパソコン覗き込んでいるシーンや、Facebookという会社を作る上で協力してくれる友達が数人(も)いる、ということを考えると、私には彼はそんなに孤独を感じることはないのに(まあ、実際本人は感じてないかもしれないですけどね)と思いました。

終盤、立派になったFacebookのオフィスでマークとエドゥアルドが言い合いをするシーン。
あのけんかは彼らがお互いを大切に思っているからこそで、私は観に行った4回ともここで泣いてしまいました。


・ロングラン

通常は映画が公開されると上映期間は1か月ぐらいですが、これは2か月以上もやっていました。(だから4回も観に行けた)
「私の周りでふだん映画を観ない人が観に行っていた」とか、「ふだん映画の話をしない人がこの映画について熱く語っていた」とか、「映画好きな人の中でもリピーターが多かった」などから、日本でもかなり話題になったという印象でした。
日本・海外を問わず、いろいろな場面で(映画関係ではなく、ビジネス関係のサイトや雑誌などでも)この映画の感想・紹介が載っていたのも興味深かったです。その内容も、さまざまな見方・解釈があるなぁと思うものばかりでした。

作品・監督・主演男優などでアカデミー賞にノミネートされながら惜しくも獲得はなりませんでしたが(脚色・編集・作曲では見事受賞)、この映画は今年を代表する映画だったと思うし、10年後・20年後に、昨年からTOHOシネマズで上映している「午前十時の映画祭」のようなイベントがあったら、きっとこの映画はラインナップに入るだろうと思います。

「ソーシャル・ネットワーク」は今年新作公開された映画で私がいちばん最初に観に行った映画で、その後もたくさんのいい映画に出会いましたが、やはり年末になった今振り返っても2011年のベスト・ムービーはこの作品でした。

さまざまな出来事があり特に印象深いいちねんとなった今年、このような映画に出会うことができて、私はほんとうに幸せでした。


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FIELD OF DREAMS

Fod © 1989 Universal Pictures.


1989年当時大人気だったケヴィン・コスナー主演の野球映画。

この映画、もう何回観たことでしょう。
中学生の頃にレンタルショップでビデオを借りてきてダビングしたものを、今でも大切に取ってあります。
アメリカに留学していたときに学校の図書館で借りてきて、仲良しの先生に毎日読んでもらっていた日記にこの映画の感想を書いたこともありました。
昨年からのTOHOシネマズ「午前十時の映画祭」でも上映していたので、今年1月にようやく映画館で観ることもできました。
ちょっとファンタジーっぽい内容で、私にしてはこういうの好きって珍しい。

アメリカ映画には野球を題材にしたものがたくさんあり、私もいくつか観ています。
この映画の他にもケヴィン・コスナーが出演している「さよならゲーム」「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」、伝記映画としては「夢を生きた男 / ザ・ベーブ」「タイ・カッブ」。
1940年代に実際に存在したアメリカの女性リーグを描いた「プリティ・リーグ」もいい映画だったなー。

そして、キアヌ・リーブスがリトルリーグのコーチを演じる「陽だまりのグラウンド」も大好き。

彼が演じるコナーはスポーツ賭博で借金がたまり、それを返すためにリトルリーグのコーチを引き受けます。
最初はいやいやだった彼ですが、あまり恵まれない環境にいる子供たちが活き活きと野球をやっている姿を見ているうちに、子供たちと仲良くなり彼自身も変わっていきます。
この映画はキアヌが子供たちに対してあまり愛情表現をしないところがいいんです。
ハグするときも控え目、子供たちが喜ぶ姿を嬉しそうに眺めるのも控え目。
彼と惹かれあう女性の役でダイアン・レインが出てきますが、彼女との関係も控え目で好感が持てます。
彼女は私の数少ないお気に入りの女優さん。
中学生の頃に毎月買っていた映画雑誌「SCREEN」の表紙によく登場していました。
今でもほんとうにきれいですよねぇ。
コナーが子供たちを野球場に連れていくシーンがまたいいんだなー。
それは彼らにとって初めての野球場体験で、サミー・ソーサ(本人役で登場)が彼らに手を振ってくれたときの子供たちの笑顔と、それを眺めるコナーのこれまた控え目な笑顔を見るたびに、私も笑顔になってしまいます。

この「フィールド・オブ・ドリームス」では、主人公レイのお父さんの他にもうひとり、シューレス・ジョー・ジャクソンが重要な存在として描かれています。(なにしろ原作はウィリアム・パトリック・キンセラの「シューレス・ジョー」という小説)
シューレス・ジョー・ジャクソンは1910年代に活躍したメジャー・リーガー。
彼がシカゴ・ホワイトソックスに所属していた1919年のワールドシリーズで、八百長に関わったとしてメジャー・リーグから永久追放された「ブラックソックス事件」はあまりにも有名です。

この事件については「エイトメン・アウト」という映画があり、私この映画も好きなんです。

裁判所から出てきたジョーにファンの少年が叫んだとされている「Say it ain't so, Joe!」(「嘘だと言ってよ、ジョー!」)というセリフ、「エイトメン・アウト」でのこのシーンはハイライトのひとつです。
(実際はこんなこと言っていないらしいのですが、まあ、そんなことはどうでもいいじゃないですか)

そもそもこの事件は、当時のホワイトソックスのオーナーが大変なけちだったことが原因だそうです。
球団がクリーニング代も出してくれなかったため、トレードマークの白いソックスが黒ずんでいたことも、この事件が「ブラックソックス」と呼ばれるようになった理由。(洒落てるなーなんて言ったらかわいそうなんですけどね)

初めてこの映画を観たのも中学生の頃だったので、恐らく「フィールド・オブ・ドリームス」を観て興味が湧いたのだと思います。
先日このビデオを入手してもう一度観てみました。
近頃なにかと話題のチャーリー・シーンや、ジョン・キューザック、B.D.スウィニー(彼は「陽だまりのグラウンド」にも出演していました。このジョー・ジャクソン役とは違っていやな、言ってみればキアヌのかたき役で)デヴィッド・ストラザーンなどが出演しています。

そんな背景を知りつつ、この「フィールド・オブ・ドリームス」を観ると、より楽しめると思います。
まあ、映画ってなんでもそうなんですけどね。

ケヴィン・コスナーをはじめ、ジェームズ・アール・ジョーンズ、バート・ランカスター(ちょい役だけど、とても優しい顔をした素敵なおじいさんになっていました)、まだそんなに有名ではなかった(そしてまだ悪者役じゃなかった)レイ・リオッタ、フランク・ホエーリー、ドワイヤー・ブラウンなど、キャスティングもよかったですね。

私がこの映画を観るたびに思うことは、自分のだんなさんがこんな一見ばかげた夢を追いかけようとしているときに、私だったらレイの奥さんのように快くサポートしてあげることができるだろうか?ということです。
(まあ、そんなこと考えてないでまず結婚しろって話です)

この映画はとにかく、タイトル通り「夢の球場」で野球をしている選手たちを眺めるレイの幸せそうな様子が印象的です。
内容は違えど好きなことをしているときというのは、誰でもあんな風にキラキラしていますよね。
好きなことがあるっていいものです。

終盤でレイの娘カリンがむじゃきに提案したことが、ほのぼのとしたエンディングのシーンに繋がっています。
この映画に出てくる家族のように、あんな素敵な球場で(願わくば夏の夜に)何もかも忘れてただ目の前の野球のゲームを楽しむ、なんてことができたら、それはとても幸せな時間になるでしょうね。

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The Lake House

Thelakehouse © 2006 Warner Bros. Pictures.

キアヌー・リーブスとサンドラ・ブロック主演の2006年公開作品。

これは2004年にいるアレックスと2006年にいるケイトが湖畔の家 (lake house) の郵便受けで繋がっているというストーリーで、一種のタイムトラベルものです。
以前「夏への扉」という小説についても書いた通り、タイムトラベルものにタイムパラドックスはつきものです。
この映画でも矛盾点を探せばそりゃあたくさんあるけれど、私は気になる箇所はまったくありませんでした。
まあ、こういう映画を観る時点でそんなことばかり考えていたら楽しくないということもあるし、そもそも私が意外と鈍感(?)で、「最初のシーンでもう結末がわかる」と言われているこの映画も、最後までまったく気づかなかったために楽しむことができたのです。

この映画はコンセプトどおり、2年の歳月をまたがって同じ時を生きているので、そのふたりの日々が並行して進んでいます。
例えば、2年前の今アレックスが木を植えると、その場所にいるケイトの前に木が現れます。
確かに2年前に木を植えたのなら昨日からそこにあったはずなのですが、時間がパラレルだと考えれば、アレックスが今植えたのでケイトの昨日にあるはずはないのです。
そうやって都合よく解釈すると、とてもよくできているストーリーだと思います。
これを初めて映画館で観たときはそこまで細かく観ていなかったですが「うまくできていた」という印象だったことは覚えています。
何年か経ってから見直して、好きな映画の仲間入りをしました。

この映画は、ケイトが2年前の出来事を思い出したり、アレックスの「今」を描写したりするので、時間的には2年を隔てて行ったり来たりしながら進んでいきます。
前のシーンの映像と次のシーンのセリフが重なって、とてもきれいにシーンが移っていくところがいくつもあります。
キャロル・キングの大ヒット曲「It's Too Late」も効果的に使われていて、私はこの映画を観るまでこの曲を知らなかったのですが、とてもいい曲ですね。

私はふだん公開を楽しみに待っている映画については、ネタバレをしないぐらい適当に情報収集をします。
しかし、この映画は観に行くつもりがなかったようで、ほとんど情報を得ないで観に行きました。
なので、映画の途中でダンスをするシーンに曲が流れてポール・マッカートニーの声だと気づいたときには昔の曲だと思っていました。その「This Never Happened Before」という曲は、この映画のエンディングにも流れる当時の新曲でした。
この映画を見直したときに、やさしい雰囲気のいい曲だなぁと思って、早速これが入っている「Chaos and Creation in the Backyard」というアルバムを購入しました。(*1)
このアルバムはポールらしい曲ばかりでとても気に入っています。

ケイトのお気に入りの小説であり、また物語の中で重要な役割を果たす小説として、ジェーン・オースティンの「説得」が出てきます。
私もこれをはじめ彼女の小説はいくつか読んだことがあり、映画化されたものも観ていますが「どれも似ているなぁ」という印象です。なので「もう読まなくていいや」と思うのですが、読んでみると必ず引き込まれてしまいます。
つまり「好き」ってことなんでしょうね。

彼女はイギリスの作家ですが、アメリカの映画やドラマなどで名前がよく出てきます。「ジェーン・オースティンが好きな女の子」というステレオタイプがあるのだと思います。
モンゴメリが著した有名な「赤毛のアン」シリーズはカナダが舞台で、オースティンとは時代も100年ほど違うにもかかわらず、私は似たような雰囲気を感じます。
特に、私がこのシリーズを5冊目までしか読んでいないので、知っているのがアンが20代ぐらいまでの物語だということも関係しているのだと思いますが、主人公の女性が知的なしっかりしたキャラクターで、それを尊重してくれる男性への想いをストレートに表現できない、という共通した設定や、舞台であるイギリス・カナダの風景や当時の習慣などが、私がよく触れているアメリカの小説・映画や自分自身の環境とは違っているため、それが新鮮であると同時に歯がゆいような愛おしいような気持ちになります。

この映画に出てくるケイトが私のイメージではオースティン・ステレオタイプではないところも、逆に私には好ましく感じました。
私自身もオースティン・ステレオタイプではないと思っていますが(それ自体が自分自身に対するイメージでもあるわけです)実際は彼女の小説が好きだし、人のイメージや好みというのは意外性に満ちていて、それが自分自身でも楽しいことだからです。

アレックスは建築家であり、偉大な建築家である彼のお父さんは、建築に明るくない私でも名前を知っているコルビュジェやフランク・ロイド・ライト(*2)の友人という設定になっています。
アレックスと弟(これまた建築家)の会話で「フランク・ロイド・ライト」が「大物建築家」という日本語訳になっていました。

英語で商品名を名詞として使うことはよくありますが、確かに「クリネックス」「ゼロックス」は日本語にするとしたらそのままではなく「ティシュペーパー」「コピー機」と訳します。
以前アメリカのドラマを観ているときも「セレブ」という表現をしたいときに、原語で言っているの俳優の名前と日本語吹き替え・字幕の俳優が違ったことがありました。それぞれの国での知名度によって、翻訳するときにわかりやすくしてくれているんですね。
特に同時通訳の方なんかは、とっさにわかりやすい例えをしなきゃいけないので、いつもすごいなぁと思います。

邦題の「イルマーレ」というのは人気のレストランの名前で、ここに予約を入れるシーンも、なるほどね!と感心してしまいました。(*3)
ケイトとアレックスが一緒にシカゴの街を一緒に散歩するシーンも大好き!

キアヌの映画はたいてい観ているけれど(あ、でも肝心の「スピード」はなぜか見ていない・・・)当たり外れが大きい俳優さんだなぁと思います。
同じようなラブ・ストーリーやアクションものでも、私の中ではきっぱりと評価が分かれています。

恋愛の要素が含まれている映画というのはたくさんありますが、明らかにそれがメインになっている、いわゆる「恋愛映画」で私が好きなものは、青春映画やサスペンスなどと比べると圧倒的に少なく、これと「プリティ・ウーマン」以外にはちょっと思いつかないぐらいです。
この映画にはバレンタインデーが出て来ます。1年に1日ぐらいこういう恋愛映画を観て素直に素敵だなぁ、と思うのにふさわしい日ですよね。

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*1 思えば、ビートルズ解散後のポールのアルバムを買ったのは初めてでした。
ジョージとジョンのアルバムはいくつか持っていますが、ポールに関しては、高校生ぐらいのときにウイングスのベスト盤をレンタルして聴いていたぐらいですねぇ、そういえば。

*2 フランク・ロイド・ライトとハロルド・ロイドとアンドリュー・ロイド・ウェバーの名前がよく混ざってしまいます。
ほら、あの喜劇役者ってなんていう人だったっけ?フランク・ロイドだっけ?とかね。

*3 「イルマーレ」というのは、この映画の元になっている韓国映画のタイトルなのだそうです。
このレストランは物語の中で重要な役割を担っているので、邦題に関して特に異論はありませんが、私は原題の「The Lake House」というのもとてもいいタイトルだと思います。

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Witness

Witness© 1985 Paramount Pictures.


1985年公開のハリソン・フォード主演映画。邦題は「刑事ジョン・ブック/目撃者」。
 
今年2010年の2月から、全国のTOHOシネマズで「午前十時の映画祭」という企画をやっています。
これは、昨年末に行われた投票で選ばれた50本の映画が、全国25のTOHOシネマズの映画館で公開される、というものです。
1年間週替わりで毎日10時からなので、まあ、平日勤務の会社員であれば、だいたい土日のどちらかしか観られません。
そのため、1年前にこのスケジュールを知ったときから「この週の土曜日は10時から近所の映画館でジョン・ブックを観る!」と決めていたわけです。
 
こうやって昔の映画を映画館で観られるのはとてもいい企画だなぁと思います。
今年は東宝系の映画館でこのCMが何度も流れていて、毎回それを観ただけでちょっと泣いちゃいそうでした。
今年これが好評だったようで、来年も続行が決まっています。ありがたいですねー。
 
来年は私の大好きな「アメリカン・グラフィティ」や「風と共に去りぬ」、そして今30代の方なら大喜びであろう「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(*1)も入っています。
西部劇と007が好きな父からは「大いなる西部」「シェーン」「ロシアより愛をこめて」は観ておきなさい、と言われています。
また、今年の50本が別の劇場で来年も上映されるということなので、今年見逃したものももう一度観るチャンスがあります。
最近では昔の映画を短期間上映している映画館もありますが、こういうのがもっともっと増えればいいなぁと思います。

そんなわけで、今年この大好きな作品を映画館で観ることができました。

この映画は、アーミッシュの男の子がお母さんと都会に出かけて、駅のトイレで殺人事件を目撃してしまうというストーリーです。
 
この男の子を演じたのはルーカス・ハース。彼は最近では「インセプション」に、ちょっと前には「24」や「クリミナル・マインド」などのテレビドラマにも出ていました。知らずに観ていて「あれ?」と思ったらやっぱり彼でした。大きくなったねー。というか私とほとんど同じ歳なので、おじさんになったね・・・。

サミュエルのお母さん、レイチェルを演じているのは、「トップ・ガン」で有名なケリー・マクギリス。
事件を調べる刑事ジョン・ブックがハリソン・フォード。
リーサル・ウェポン・シリーズでおなじみのダニー・グローバーも出演。
今回ヴィゴ・モーテンセンがちょい役で出ていたのも発見。へー、知らなかった。

ストーリーの半分以上は、この母子が暮らすアーミッシュの村が舞台です。
アーミッシュについて詳しく描かれているわけではなく、一般的に知られているようなこと(電気は使わないとか質素な生活をしているとか)しか出てきませんが、実際は、聖書以外の本は読んではいけない・讃美歌以外の音楽は聴いてはいけない・化粧をしてはいけない・コミュニティ内で行われている8年間の学校教育以上の教育を受けてはいけない、など、多くの厳しい規律があるようです。
しかし、彼らは成人する前にアーミッシュの生活を離れて都会でふつうの生活をする期間があり、その後アーミッシュであり続けるかを自分で選択するそうです。
以前ドラマで、アーミッシュの生活を捨てた若者が出てくるエピソードを観たことがあります。その道を選ぶと、もう家族とも縁を切らないといけないんだって。

この映画は、アーミッシュの生活を象徴するかのように、とにかく静かに話が進んでいきます。
全体を通してセリフがとても少なく、穏やかなシーンも激しいシーンも、美しい風景と俳優さんたちの表情がストーリーを語っています。

ジョン・ブックは、私が思うハリソン・フォードの特徴である愛想のなさと、その後彼のトレードマークとなる正義のヒーロー的な要素を持ったキャラクターです。
彼はこの作品でアカデミー主演男優賞にノミネートされました。(*2)
 
おじいちゃんが男の子をひざに抱いて殺人について説明するシーンも、変に教訓くさくなくて好感が持てます。
男の子が犯人をジョンに教えるシーンと、ジョンが銃を見つけて触ろうとした男の子を叱るシーン(このとき男の子演技じゃなくてほんとに驚いてるよね)も好きだなぁ。

この男の子がまた、冷静で賢い子なんです!いろんな場面できちんと役に立つの!
つぶらな瞳で人々を観察する様子が彼の目の高さで描かれていて、観ている方まで初めて大きな駅に来たような気分になれます。
彼が犯人に見つからないようにトイレの個室で静かに逃げ回るシーン、特に大切な帽子を間一髪で拾うシーンは、「映画の中のハラハラドキドキシーンランキング(私独自の)」でトップを争う出来栄えです。
 
村のみんなで新婚さんの新居を建てるシーンがまた美しい!これを大きなスクリーンで観られただけでもうれしかったです。
男性が家を建てる、女性は食事や飲み物の準備をする、子供たちはちょっとした作業を手伝う、という役割分担が当然のこととして出来上がっています。
ハリソン・フォードは昔大工をやっていたということで、このシーンでも大活躍。みんなが彼の腕前に感心しています。
村人たちが力を合わせて1日で家を建てる、しかもそれが新しい夫婦の新居で誰もがそれを経験してきている、となると、おとなにとってもこどもにとってもわくわくするイベントなんでしょうね。
 
ジョンは彼らの家に滞在している間、銃弾をレイチェルに預けているのですが、彼女はそれをキッチンの小麦粉かなんかのビンに隠しています。
アメリカの映画やドラマを観ていると、よく大事なものをキッチンに隠しています。
先日、BSで放送中の「グッド・ワイフ」というドラマでも、主人公が宝石をキッチンの缶に隠していました。これが、やばいお金とか麻薬とかになるとトイレのタンクの中になる。
日本だと大事なものは箪笥の中に隠すイメージだよねぇ。

レイチェルとジョンがサム・クックの「ワンダフル・ワールド」(*3)に合わせてダンスをするシーンでは、初めてレイチェルの笑い声が聞けます。
ジョンがレイチェルに「君を抱いたら帰れなくなる」と言うセリフは、中学生の頃に観たときにはあまり記憶に残っていませんでしたが、今回改めて観て、ほんの短いシーンなのにこんなにも印象的だったか!と驚きました。私もおとなになった。
彼らの関係は具体的に描かれてはいませんが、「この映画は切ないラブストーリーだよね」と言われたら「そうそう!」って即答しちゃいます。
 
ジョンが犯人に追いつめられ、そして追いつめる終盤も、セリフがほとんどないためよけいに緊張感があります。(コーンで窒息するの苦しそう!)
そして、最後にジョンが村を去るとき、サミュエル・レイチェル・ダニエル(エルばっかりだな)・サミュエルのおじいさんとお別れをします。
ここでもまた、それぞれのキャラクターとの関係がうまく描かれていて、あー、いい映画を観たなぁ、と思える素敵なエンディングになっています。
 
この映画に限らず、10代の頃に初めて観て感動した映画というのは、何度観ても大好きな映画であり続けます。
そんな作品を映画館で観ることができて、とても幸せな2時間でした。

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*1 「ゴッド・ファーザー」は今年part1があって来年はpart2が入っているので、再来年までこの企画やめられないね、と思ったら、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が来年からとなると再来年の次もやらないといけないじゃない!東宝さん大変!

*2 この年のアカデミー賞を調べてみたら、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」も同じ年だったんですね。
日本映画「乱」では、監督賞(黒澤明)と衣装デザイン賞(ワダエミ・受賞)がノミネートされていて、ジョン・ブックは作品賞・監督賞など何部門もノミネートされていました。

*3 「Don't know much about ~」という歌詞が、「どの街が~」と聞こえてしょうがない。

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THE UNTOUCHABLES

The_untouchables © 1987 Paramount Pictures.

この20年間、私が好きな映画TOP5(*1)に常時ランクインしている映画。

1990年頃にはこの映画をはじめ、「モブスターズ」「バグジー」「ビリー・バスゲイト」など、ギャング映画が多く公開されていて、好きなジャンルのひとつでした。

「モブスターズ」は、4人のイタリア系ギャングの若かりし頃を描いていて、中心人物はクリスチャン・スレータ―演じるラッキー・ルチアーノ。
どうせ私のことなので、クリスチャン・スレーターとパトリック・デンプシーが出てるから、という理由で観に行ったんだと思います。なにしろ副題が「青春の群像」っていうぐらいだから。

ラッキー・ルチアーノはビジネスとして組織を統合することに力を注いだ人物で、イタリア4大マフィアのひとつ「コーサ・ノストラ」の最高幹部。どんな商売においても、合理的に経営していくべきだと気づく人はちゃんと現れるものです。
「ルチアーノ家」は1930年代に組織されたNY5大ファミリーのひとつで、現在のファミリーの名称は1960年代にすべて変更されたそう。ちなみに「ルチアーノ家」は現在では「ジェノベーゼ家」。イタリアンマフィアなだけあって美味しそうな名前!

「バグジー」は、1940年代当時まだ小規模なギャンブルしか行われてなかったラスベガスに、巨大ホテル・フラミンゴを建設したベンジャミン・バグジー・シーゲルの物語。バグジーを演じているのはウォーレン・ビーティー。彼はフェミニストとして有名だったそうで、こんなシーンがありました。
バグジーの仕事相手か誰かがバージニアのことを「あの女」という感じで呼んだとき、彼が「彼女は”女”じゃない。バージニアだ」と言うのです。
私が高校生のとき「男尊女卑について」という課題の作文があり(今思うとひどい課題だな)それがちょうどこの映画を観た直後だったので、このエピソードを書いた覚えがあります。高校生の私はこのシーンを見て、彼が彼女を尊重していると感じたんですね。その作文、他にどんなこと書いたのか読んでみたい。
この映画でバージニア・ヒルを演じているのはアネット・ベニング。彼女はこの強く美しいキャラクターにぴったりで、当時の私の「素敵な女性」のイメージそのままでした。

「ビリー・バスゲイト」に出てくる大物ギャングはNYで活躍したダッチ・シュルツ。ビリーは彼の子分。ダッチ・シュルツは死の直前に意味のわからない言葉を残したことでも有名で、バロウズの小説にもなっています。
この映画は、ダスティン・ホフマン、ブルース・ウィルス、スタンリー・トゥッチ、二コール・キッドマンなど大物俳優さんがたくさん出ているのに(しかも二コール・キッドマンのヌードまで登場するのに)あまり知られていないです。ま、私も内容あんまり覚えてないけど。

これらの映画はギャング側が主役です。一方「アンタッチャブル」は警察側が主役。
この映画はキャラクター設定・ストーリー・音楽・衣装・ひとつひとつの台詞まで、どこを取っても素晴らしい!
「映画」というものを知らない人(火星人かなにか?)に映画について説明するとしたら、この映画を見せればいいと思います。

この映画でまず素晴らしいのは、それぞれのキャラクターの登場シーン。

いちばん最初に出てくるのはロバート・デ・ニーロ演じるアル・カポネ。
もう彼は登場シーンから憎たらしい!出てくるたびになんだかやけているところも、オペラ見ながら笑い泣きするところや法廷で余裕であくびしているところなんかも、毎回きー!むかつくー!って思います。

ケヴィン・コスナー演じるエリオット・ネスの登場シーンも、ショーン・コネリー(*2)演じるマローンと出会うシーンも、短いけれどそれぞれの誠実なキャラクターがわかりやすく描かれています。
カナダ国境の小屋でマローンが死人を相手に演技するシーンもよくできてるよねー。

そして、お決まりのわかりやすさで登場するのが、アンディ・ガルシア演じるストーン。
ここでのマローンも「煽り方いろは」というものがあるとすればまさにそれ。
アンディ・ガルシアがこの数年後に出ている「ゴッドファーザーPART3」を見たときに、まだ若いのにアル・パチーノにもひけをとらずに堂々たるもんだなぁ、と思ったのですが、この「アンタッチャブル」でも登場シーンからすでに十分な存在感があります。

チャールズ・マーティン・スミスは、登場シーンをはじめ根っからのアカウンタントですが、現場に行って銃を撃ったりすることがだんだん楽しくなっていく様子が観ていても楽しい。
彼がエレベータの中で殺されているシーンで、壁に「Tochable」と書かれている(決して買収されないために彼らにつけられた「Untochables」に対抗した言葉として)のを見て、中学生ながらこういうのはやはり英語のまま理解できた方が意図が伝わるなぁと、英語を勉強する励みにしていたものです。

この映画でケヴィン・コスナーが「Chicago」と言う発音がとても印象に残っています。カタカナにすると「シカーゴゥ」。
これはまだわかりやすいですが、地名は日本語の発音と全然違って「え?」って思うものもあります。
「Manhattan」は「マンハーラン」という感じで、これはほんとに知らないと全く聞き取れないです。初めて「SEX AND THE CITY」で聞いたときは、マンハッタンのことだとは気づかなかったぐらい。でもこのドラマではしょっちゅう出てくるので鍛えられました。
あと、「Capone」は英語では「カポーン」。これはちょっとかわいい。「カポネ」の方が悪者っぽい。

ギャング映画の醍醐味のひとつは、上等なスーツとソフト帽がびしっと決まっているところ。ショーン・コネリーだけはベレー帽とハンチング帽のあいのこみたいなかわいい帽子です。
この映画の衣装はジョルジオ・アルマーニ。(*3)
以前、父の誕生日にかっこいいジャケットでもプレゼントしようと思い、「どんなのがいい?」と聞いてみたところ、「アンタッチャブルに出てくるみたいのがいい」と言われました・・・。そりゃあいいよねぇ、アルマーニだから。

映画を観ていてわくわくするのは半分ぐらいは音楽のおかげです。
この映画の音楽はエンリコ・モリコーネ。彼は数年前に大河ドラマ「ムサシ」の音楽もやっていました。
アル・カポネが登場するときに流れる曲や手入れに向かうシーンの曲など、映画音楽の見本みたいです。
そして有名なユニオン・ステーションの「乳母車のシーン」(*4)
集中して見張りしなきゃいけないのに、ケヴィン・コスナーは乳母車の母子が気になってしょうがない。
このシーンでバックに流れている不吉な感じの音とメリーゴーランドのような音が、緊張感をより引き立てています。

ブライアン・デ・パルマ監督の映画はとても「映画っぽい」映像です。
映画に向かって「映画っぽい」という表現するのはどうかと思いますが、例えば「ミュージック・ビデオっぽい映像」とか「ドキュメンタリーっぽい映像」というのがあるような感じで、画の構成(カメラワークっていうのかな?)や画自体の色・質感に関しても、この映画だけでなく「ミッション・インポッシブル」「スネーク・アイズ」「ファム・ファタール」など、彼の映画が私の中での「映画らしい」イメージです。

最近のTVドラマや映画と違って、このころは銃の扱い方がうそっぽい。
撃つとき以外はちゃんと銃口は下に向ける、とか、構えるときはちゃんと両手で、とかが全くなっていません。

私が去年グアムで初めて射撃体験をしたときも、まずそれらを教わりました。
射撃のランクには「EXPERT」「SHARP SHOOTER」「MARKSMAN」「BEGINNER」という4種類があるようで、私はアクション映画なんかでイメージトレーニングを積んでいる(?)おかげか、なんと「SHARP SHOOTER」でした。実生活ではなんの役にもたたないんだけど嬉しかったなぁ。
まあでも、これは一発ずつゆっくり狙って撃ったからで、ジャック・バウアーみたいにばんばん撃って全部当たる、なんていうのはやっぱり相当な訓練をしているのでしょうね。(当たり前です)
リボルバーの後にオートマチックを試したら、ちょー楽ちん!オートマチックが開発されるわけだ、と思いました。
きっとこれが出始めの頃は、リボルバーで育ったおじさんたちが「オートマチックなんて邪道だ!」とか言っていたに違いない。でも彼らも使ってみると「やっぱり楽だなぁ」と思ってるんだよ。
以前勤めていた会社でも、いつまでもドラフターを使っていたおじさんがふたりぐらいいました。設変のときとか楽だからCAD使いましょうよ。

ケヴィン・コスナーなんか銃を片手に子供を抱いたりして、あぶないよーってはらはらします。
まあでも、いくら嘘っぽくても大好きな映画だとそれさえも愛おしい。
毎回遅刻されても惚れた男だと許せちゃうのと同じですね。(これが気になりだしたらおしまいです)

とにかくこの映画は、タイトルコールから最後の台詞まで全てべたなんだけど、私にとっては満点の映画です。
「Love is blind:恋は盲目」とはよく言ったもので、好きになっちゃうといいところしか見えない、といういい例でした。

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*1 好きな映画TOP5に入る映画って10本ぐらいあるような気がする。

*2 サントリーのコーヒー「BOSS」のキャラクターでパイプをくわえている男性が、私にはショーン・コネリーに見えます。父はクラーク・ゲーブルに見えると言い、私はクラーク・ゲーブルがジョージ・クルーニーに見えます。
あとポッカのコーヒーの人は絶対ロバート・レッドフォードだと思う。
なんか「ー」の多い人たちだな。

*3 数年前銀座にできたアルマーニタワー(あの葉っぱ?の外装についてはふれるまい)の中にレストランがあると聞いたとき、何のレストランなんだろう?と思ったけど、イタリアンに決まってるか。やっぱりドレスコードは「アルマーニ」なのかしら?

*4 世間ではこんな名前で呼ばれてないと思います。
他に我が家で有名なのは、「リオ・ブラボー」の「植木鉢のシーン」と「ゴールドフィンガー」で爆弾のタイマーが「007」で止まるシーン。あと兄妹の会話でよく出てくるのは「リーサル・ウェポン」の治外法権が無効になる台詞。どんな会話なんだか。

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THE A TEAM

The_ateam ©2010 Twentieth Century Fox.

1980代に大人気だった「特攻野郎Aチーム」の映画版。絶賛公開中。
ちょーおもしろかった!もう1回観たい!

TV版とはキャストも年代設定も違いますが、キャラクターと背景設定は同じです。
もちろん、演じている俳優さんが違うので多少キャラクターの印象が変わっているのは当然ですが、基本的な役割は同じで容姿も似通っているので、TV版に親しんでいても違和感は感じませんでした。キャスティングディレクターは相当なプレッシャーだっただろうなぁ。
ちなみに「モンキー」と「コング」というのは日本でつけられたニックネームなので、今回の映画ではこの名前は登場しません。

フェイスを演じているのは、去年あたりから日本でも出演作が続々と公開されている(今数えてみたら、この1年で彼の出演作を4本も観に行ってる!)ブラッドリー・クーパー。プロフィールを見ると、ドラマ「SEX AND THE CITY」にも出ていたようですが、何度も観ているのにまったく覚えていません・・・。まあ、このドラマはとにかく男がたくさん出てくるから、そのうちのひとりかな?今度観るときは気をつけてみよう。

彼は今年日本でも公開された「New York, I Love you」という映画にも出演していました。
これは11編のショートストーリーで構成されている映画で、どの話もとてもよかったですが、私が一番共感したのが彼が出ているストーリーでした。共感したと大声で言うには最も気がひける設定なのですが、一夜を共に過ごした男女がそのときのことを思い出してドキッとしたり再会を期待する様子は、まったく違うシチュエーションにおいても身に覚えがあると感じられるような描写で、そういった意味では11編の中では最も抽象的な内容だったと思います。

ちなみに前々から思っていたのですが、リーアム・ニーソンとレイフ・ファインズが似ていて、レイフ・ファインズとブラッドリー・クーパーも似てる。でもリーアム・ニーソンとブラッドリー・クーパーは似ていない。(伝言ゲームでちょっとずつ内容が変わっちゃうみたいな感じ?)特にこの映画では、リーアム・ニーソンは今までとだいぶ印象が違いました。

マードックが「ブルーマンの真似」と言ってふざけているシーンと、B.A.が作戦会議中にヘリコプターをこっそり隠すシーンは、ふたりのキャラクターにぴったりで微笑ましかったです。フェイスはTVシリーズでは殴り合いは弱かったのに、映画ではいい体していて強い強い。マードックとフェイスは映画版では大活躍でずいぶんかっこよくなっていました。

そういえば、高校のときにクラスにとてもきれいな顔をした男の子がいたのですが、女の子同士で彼の噂話をするときに名前を言うと本人に聞こえちゃったりして恥ずかしいので、そういうときは「かお」と呼んでいました。しばらくしてから、「まさにフェイスじゃん!こういうことか!」と思ったことがありました。

作戦を練っている様子と実際の作戦がシンクロしている演出もわくわく感を高めてくれたし、なにより最初から最後まで一時も飽きさせないスピード感が素晴らしかったです。
私は、長さが90分から100分ぐらいというのは、いい映画の条件のひとつとしてかなり重要だと思っています。
高校生の頃、75分の長めの授業のとき、集中力が切れて時計を見ると毎回50分ぐらいの時だったことを思い出します。
恐らく物理の授業でおもしろいと思えるのが50分だったのと同じように、映画も90分ぐらいが私にとってちょうどいい長さなのでしょう。
しかし、この映画は1時間58分ありましたが、それが全然長く感じませんでした。

マードックの精神病院でAチームの映画から車が飛び出して来るシーンも最高!
全体的にアクション満載で「あっ!」とか「わー!」とか言いたい感じで、映画館なのでさすがに声は出しませんでしたが、観ている間ほとんど口が開きっぱなしでした。
例のテーマ曲は本編の音楽にもちょこちょこ使われていましたが、エンドロールの最後の方でようやく全部聴くことができます。
さらにその後には、TV版フェイス役のダーク・ベネディクトとモンキー役のドワイト・シュルツがほんのちょっとだけ登場します。まったく予想していなかったのでびっくりしました。

TV版で、コングが車を改造したりみんなで武器を作ったりするシーンも大好きで、なんか無駄に溶接シーン多くない?とか突っ込みながら観ていました。確かに溶接って画的には盛り上がる感じよね。もちろん映画版でもそれらのシーンはちゃんと登場します。

TV版と言えば、オープニングのナレーションの一部が毎回「すいさいそうりゃ」と聞こえて、ずっと謎の言葉だなぁと思っていました。ある日意を決して兄に「すいさいそうりゃってなに?」と聞いたら「筋さえ通りゃだよ!」と言われたのは今でも我が家の笑い話です。聞こえるよねぇ?

TV版は吹き替えの声優さんもみんな素晴らしいです。
私にとってハンニバルと言えばアンソニー・ホプキンス(*1)じゃなくて羽佐間道夫さんです。(兄が以前仕事で羽佐間さんにお会いしたときに、ご本人にそう言ったとか)今回の映画の吹き替え版にも登場されているようです。
最近はアメリカのドラマは字幕で観ていますが(二ヶ国語放送しかない場合は英語に挑戦しているので、内容は6~7割ぐらいしか理解していないですが、ま、私が観ているドラマなんて半分ぐらいわかれば充分なものばかりなので問題ありません)中学生・高校生の頃に観ていた「Aチーム」や「ビバリーヒルズ高校白書」「探偵レミントン・スティール」(*2)なんかは、今でも吹き替えじゃないとなんだかピンときません。

Aチームはテレビ朝日で放送していたので、2時間ものはいつも日曜日21時からの「日曜洋画劇場」で放映されていました。
ジョージ・ペパードの紹介では必ず「ティファニーで朝食を」の写真が出てきて、解説の淀川長治さんのコメントは毎回決まって、「モンキーおもしろいねー、コングこわいねー、フェイスかっこいいねー」でした。
この映画を淀川さんにも観てもらいたかったです。たぶん同じコメントするんだろうなぁ。

さてさて、今後このメンバーで映画がシリーズ化されるのか?? 続いてほしいような、これで終わってほしいような・・・。

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*1 彼は「日の名残り」では執事を、「羊たちの沈黙」では羊を演じています。うそです。

*2 あの5代目ジェームス・ボンドで有名なピアース・ブロスナンが80年代に出ていたTVドラマ。 私が好きな吹き替えは神谷明&岡江久美子バージョン。彼の「ローラ!」は西城秀樹を超えています。

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Pretty Woman

Pretty_woman ©1990 Touchstone Pictures.

ディズニー映画らしいシンデレラストーリー。
流れてくる歌や、肩パッドと携帯電話がものすごく大きいところなどがまさに80年代!(アメリカ公開は1990年)恥ずかしいやら懐かしいやら。

主役から脇役までのキャラクター設定も、ちょっとしたエピソードも非常にわかりやすい。さすがディズニー。
朝食のルームサーヴィスで、エドワードが「何が好きかわからなかったからメニューすべて頼んでおいたよ」というシーン(さすがお金持ち!)、1週間の値段交渉(3000ドル)で、ほんとはヴィヴィアンは2000でも受けたしエドワードは4000払ってもよかった(さすがお金持ち!)と打ち明け合うシーン、初めてのビジネスディナーでどのフォークを使うか迷っているヴィヴィアンを見て、取引相手のお偉いさんが「テーブルマナーは難しいね」と言って手で食べるシーン、ヴィヴィアンがロデオドライブでショッピングしようとしたら、店員に場違いだと言われて悔しくて泣くシーン、その後にエドワードと思いっきりショッピングを楽しむ(そして先のお店を冷やかしに行く)シーン、エドワードの同僚に娼婦呼ばわり(っていうかそうなんだけど)されて傷つくシーン、ケンカの後にお金を受け取らないで部屋を出ていくシーン、最後にホテルの支配人がエドワードにさりげなくヴィヴィアンのアパートメントを教えるシーン、などなど・・・。
これだけお決まりの展開づくしの映画、もう見ないでもいいぐらいです。
でも、何度も観ちゃうんだなー、これが。

ロイ・オービソンが歌う主題歌「Oh, Pretty Woman」のイントロはいつ聞いてもわくわくします。
ヴィヴィアンがこの曲をバックに、お店でいろんな服を試着するシーンは「SEX AND THE CITY」のファッションショー(in Carry's closet)のようで、この手の映画には不可欠。
ポロを見に行くときに着ているドット柄のワンピースと帽子がとても素敵です。

私はこの映画を初めて観たときは中学生だったので、「唇へのキスは禁止」の意味がよくわからないまま、そういうものなのだと思うようにしていました。
見つめ合う・手をつなぐ・キスをするというシンプルな愛情表現にこそ、たくさんの恋する気持ちが必要だということがわかるようになったのはつい最近のことです。
シャンパンはいちごと一緒に味わうものだということも、この映画でリチャード・ギア演じるエドワードに教えてもらいました。
(残念ながらその後、高級ホテルのペントハウスでシャンパンといちごを振舞ってくれるような男性には出逢っていませんが・・・)
ビバリーウィルシャーホテルだけあってとても赤くて大きないちごを、ジュリアがまたあの大きな口で美味しそうに食べるんです。
今月公開される彼女の主演映画「食べて、祈って、恋をして」でも豪快に食べるんだろうなぁ。楽しみ!

高校の合格発表を見に行ったその足で、日比谷にこの映画を観に行きました。
とても混んでいて空席がなく(当時は最近のように指定席・入れ替え制ではなかったので、立ち見ということもよくありました)階段に座って観たことと、おとなばかりで私ぐらいの子供がひとりもいないなぁ、と思ったことを覚えています。
この映画もそうですが、中学生の頃は観たい映画があるとだいたい父が一緒に映画館に観に行ってくれました。
当時は父の好みまで気にせずに誘っていましたが、今思うと、よくこんな映画にまで付き合ってくれたなぁ、と申し訳ない気持ちと感謝の気持ちでいっぱいです。
(ここまで読むといい話っぽいですが、先日父になにげなく「プリティ・ウーマン観たのみゆき座だったっけ?」と聞いたところ、「観に行ったっけ?」と言われたので、あまり気にしなくていいようです。ただ、覚えていない割に「みゆき座じゃなくてスカラ座だったんじゃない?」という返事を調べてみたところ、確かに公開劇場はスカラ座でした。すごいんだかなんだかよくわかりません)

当時ジュリア・ロバーツはキーファー・サザーランドと話題のカップルだったのですが、彼らを見るたびに、キーファーがあの大きな口に食われちまうんじゃないかと気が気じゃありませんでした。
彼が食われてしまっていたら、核爆弾の危機から世界を救うこともできなかったので、結果的にはジュリアが人類を救ったようなものです。(違うか)

お決まりのシーンと言えば、最後にひとつジュリア(と「ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」のミシェール・ファイファーも)に言いたいことが。
ピアノに乗ったらいけません!
あと、アメリカ人、靴履いたままベッド乗るのも汚いからやめなさい!

20世紀最高のおとぎ話なのに、こんな締めでいいのか?

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American Graffiti

American_graffiti © 1973 Universal Pictures.

ジョージ・ルーカスが「スターウォーズ」シリーズ以外で監督をしている数少ない作品のひとつ。
製作されたのは1973年で、「スタンド・バイ・ミー」でもおなじみのリチャード・ドレイファス、いまや大物監督となったロン・ハワード、「アンタッチャブル」のチャールズ・マーティン・スミス、言わずと知れたハリソン・フォードなどが出演しています。
初めて観たのはTVの放送でしたが、その後ビデオテープを購入(!)してまで大切にしている映画です。

この映画の主役はなんといっても音楽。
「ロックンロールの最初で最大のヒット曲」と言われている「Rock Around The Clock」に始まり、1950年代後半から60年頃の名曲がたくさん流れています。
この映画に出会った夏に15歳の誕生日を迎えた私は、「Sixteen Candles」を聴きながら、早く来年の誕生日が来ないかなぁと思ったものです。
このサウンドトラックは2枚組でそれぞれ20曲ほど入っています。私が入手したときはすでにCDになっていたので、20曲は切れ目なく流れていきますが、レコードでは10曲ぐらいでB面になるはずです。
CDが出始めた頃、レコードで親しんでいたアルバムをCDで聴くと、このA面の最後の曲とB面の最初の曲が続けて流れることにちょっとした違和感を感じたものです。
最近はこの2枚のCDもi-podに続けて入れて聴いているため、DISC1とDISC2の境目もなくなっています。
それを聴くと今でも多少の違和感はありますが、ディスクを入れ替えなくていいから楽だなぁ、という気持ちの方が強い気がします。
 
この映画は夏の一夜の他愛もない出来事がテンポよく描かれていて、青春映画のお手本のような作品です。
女の子を引っかけようとしたらまだローティーンの妹が引っかかってしまってうんざりしたり、21歳のIDなしでどうにかウイスキーを手に入れようとしたり、友達の大事な車を盗まれてしまったり。

実在のDJ、ウルフマン・ジャックは映画にも出演していて、映画全編に渡って登場人物たちはカーラジオで彼の番組を聞いています。
舞台が1962年ということで、当時のかっこいいアメ車がたくさん登場しているのも見ていてわくわくします。
運転しながら隣の車と、今からどこどこでカーレースがあるよ、なになに高校の彼ってキュートよね、などとおしゃべりしている様子は、今で言えばTwitterのようで、方法は変われどいつの時代もそういったリアルタイムの情報交換をしてるものだということがよくわかります。

学生時代にこんな一夜を過ごしていたのはただそれが楽しかったからですが、こうしておとなになってみると、若いころを懐かしく思い出すために必要なことだったんだなぁと思います。
そして、こういう映画を子供の頃に観ると、もうちょっと大きくなったらこんなことをしてみたいと憧れることができ、おとなになってから観ると、自分の思い出と重ね合わせることができます。

高校を卒業した主人公は翌日の朝、大学に入るために都会へ旅立ちます。
最後に彼が飛行機から眺める、ただひたすらまっすぐな道を白いT-バードが走っていくシーンは、とてもアメリカらしい風景です。

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