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2012年7月

映画鑑賞日記・その18

・This Means War (「ブラック&ホワイト」 2012年 アメリカ)

クリス・パインとトム・ハーディー演じるCIAエージェントが、リース・ウィザースプーン演じるローレンに同時に恋をする、というロマンチックアクションコメディ。
お互いのデートを邪魔するために、盗聴はするわ車をヘリで追っかけるわ同僚に情報収集をさせるわ、と職権を乱用しまくるというストーリー。
ちょーくだらないけどおもしろかったなー。

主演のふたりは今売れっ子の俳優さんなんですね。(最近映画雑誌のチェックも怠けているから名前も顔も知らなかった・・・!反省)
見た目も中身も対照的なキャラクターで、ローレンの気持ちが揺れ動く、というのもうなずける設定でした。
ローレンとの出逢い方も対照的(?)で、そのために、ローレンのそれぞれへの接し方がまったく違う(ある意味当然)のは興味深かったです。
だからこそ、あのエンディングだったんでしょうね。
(っていうか、あそこまではっきりどちらかを選ぶとは思わなかった!だから「ブラック&ホワイト」って邦題だったのか!)

男性同士がする恋ばなって実際もこんな感じなんですかね?彼女の写真見せ合うとかって男の人はしないのかと思ってました。
あと、ローレンの親友で既婚者のトリッシュがローレンの恋の展開に興味深々なのがとってもリアルでした。
30代ぐらいの女性だったらどちらかの立場は経験したことがあるんじゃないかしら。

20代だとお互い同じような立場で恋の話をするんだけど、30代になるともう結婚している女性たちは、独身女性たちの恋ばなを聞くのが楽しいらしいですよ。(またうまくいかなかったのー?と呆れることも多いんだろうなー)
一方独身女性は、初デートとかうらやましい!と言ってくれる既婚女性が、だんなさんの愚痴なんか言うのをほんとはうらやましく思っているんですよ。
そんな違う立場になって興味の対象や生活環境が変わると、疎遠になってしまう友達もいればそんなことは関係なく仲良しのままでいられる友達もいます。
あれって、元々の相性の問題なのかしら?(既婚者と疎遠にならないためにも早く結婚しなさい、という意見もあるでしょうけど・・・)

そんな無茶な!って感じでもう笑っちゃうしかない設定の中に、そういったちょっとした、あるある!っていうシーンが混ざっているストーリーで、思った以上に楽しめたし、とりあえずこれで、クリス・パインとトム・ハーディーの顔と名前を覚えることができました。


・The Descendants (「ファミリー・ツリー」 2011年 アメリカ)

アレクサンダー・ペイン監督、ジョージ・クルーニー主演。
今年のゴールデン・グローブ賞ではドラマ部門の作品賞と主演男優賞を受賞し、アカデミー賞では作品賞・監督賞・主演男優賞・編集賞でノミネート、脚色賞を受賞しました。

ジョージ・クルーニー演じるマット・キングはオアフ島在住の弁護士。
彼は先祖から受け継いだ広大な土地を持っているにもかかわらず、贅沢な生活はせず(もちろん妻にも贅沢な生活はさせず)弁護士として得た収入で生活をしています。
ある日、妻エリザベスがモーターボートの事故で意識不明になってしまいます。
マットはここ数年、仕事のことばかりで子供のことはエリザベスに任せっきり、そしてそのエリザベスとは何か月も会話らしい会話をしていませんでした。
妻の病状を心配しながら娘ふたりの面倒をみないといけない上に、土地を売る問題でいとこたちと頻繁に話し合いをしなければなりません。
さらに、長女のアレックスからエリザベスが浮気をしていたことを聞かされてしまいます。

彼が直面している様々な問題の中でもいちばん深刻なのは、やはり妻の意識がもう戻らない、ということです。
始めから終わりまで常にストーリーに関わっているこの重苦しい出来事を、ハワイの風景と音楽が程よく和らげていて、そのバランスが素晴らしかったですね。

ちなみに私はこの映画を観た夜に無性にハワイアンを聴きたくなってしまったのですが、それらしきものを1枚も持っていないことに気づいたのです!
もちろんすぐにこのサントラを購入しました。
ここのところ暑くなってきた休日の午後にのんびりとこれを聴いていると、リラックスし過ぎてほんとうにおばかさんになってしまいそうです。
(あと、ハワイアンを聴いていると、クアアイナのハンバーガーが食べたくなるということを発見しました)

作品全体に漂う心地よさが印象に残ったのは、主人公マットのキャラクターのおかげでもあります。

寡黙でまじめな彼はとても穏やかな性格であり、どんな問題が持ちあがっても周りの人々がどんな反応をしても、落ち着いて行動・発言をします。
もちろんうんざりして大声をあげることもありますが、そんなときも、どこかユーモラスなんです。
彼が持つユーモアが、ハワイがストーリーの深刻さを和らげているのと同じ役割を果たしていて、そのバランスも素晴らしく、ジョージ・クルーニーにぴったりのキャラクターだと思いました。

贅沢もできずに事故に遭い、娘は不幸だったと言うエリザベスの父親、浮気したのは当然だと言うエリザベスの友人、エリザベスのことは愛していなかったと言う浮気相手。それぞれの言い分にマットが意見したいであろうシーンもたくさんありました。
しかし、マットはそれぞれの言い分も理解しているし、ほんとはそんなことではないんだと反論する必要もない(めんどうだから、という理由ではなく、知らなくてもいいことを言う必要はないし、相手を傷つけないためでもあるのです)ということをよくわかっていました。

マットがエリザベスの浮気相手ブライアンに会いに行ったのも、責めるのが目的ではなく(もちろん怒ってはいましたが)彼にエリザベスの病院に来てお別れをして欲しいと頼むためでした。
また、ブライアンが浮気をしていたことに気づいた妻のジュリーも、マットとエリザベスのことが気になって病院にお見舞いに来ます。
実際にこういう行動ができるかどうかは別として、こういう気持ち(浮気をされて憎くても相手を思いやる気持ち)になることは歳を重ねれば誰もが理解できることです。
マットがブライアンに「妻を愛していたか?」と聞いたとき、彼は「愛していた」と答えて欲しかったんじゃないかな。

この映画の冒頭で「楽園(ハワイ)にいるからといって悩みが消えるわけではない」と言っていたのはあたりまえのことなんだけど、やっぱり南国のきれいな海で泳いだり明るい日差しを浴びていると、悩んでいるのがくだらなく思えてくるものです。
私は常々、物事を考えるときには深刻になり過ぎないことが大切だと思っています。(だから南国が好きなのかもしれないなー)
なので、この映画の持つ雰囲気がとても気に入ったし、この映画を観に行ったのがグアム旅行から帰って来たすぐ後だったことも手伝って、今度はハワイに行きたくてたまらなくなりました。

アレクサンダー・ペインが2004年に監督した「サイドウェイ」(あれ、もう8年も前か・・・)を観たときと同様に、この「ファミリー・ツリー」も映画館を出た後、ほんとうにいい映画を観たなぁと思える映画でした。


・Bad Teacher (「バッド・ティーチャー」 2011年 アメリカ)

キャメロン・ディアスとジャスティン・ティンバーレイクの元カップルが共演したコメディ。

この映画、公開のだいぶ前に一時「イケない先生」という邦題が決まっていて、えー、ちょっとどうなのー?(まだ内容知らないけど、ティンバーレイク的に大丈夫なの??)って思っていたら、結局原題のままの「バッド・ティーチャー」で落ち着いたようです。
ま、実際映画を観てみたら、いろんな意味で「イケない先生」の方がよかったんじゃないかと思いましたけど。

話題になっていたキャメロン・ディアスのカーウォッシュ・シーンは、まさに「金髪美女のカーウォッシュ」(つまり、主に車よりも自分自身を洗っている)でした。
この映画の見所はこのシーンぐらいなんだから(ごめんなさい・・・)もっと長くてもよかったのにね。

キャメロン・ディアスっていつも見事に下品ですよね。(注:個人の感想です)
彼女の出演作はそんなにたくさん観たことがあるわけではないですが、私が観たいくつかの映画およびこの映画でも期待通りの安定した下品な役柄でした。
これは彼女の演技力なのか天性のものなのか・・・。
英会話の先生にこの話をしたところ、アメリカの男性はこういう下品な女の子が好きな人が多いんだよ、僕は好きじゃないけどね、と言っていました。
そうなんだー。まあもちろん、アメリカ人以外にもこういう女の子に魅力を感じる人が多くいるからこそ、彼女はこんなに人気があるんでしょうね。

私は基本的にはくだらなくてバカみたいな映画が好きなのですが、くだらなければいいってもんじゃないな、と思いました。

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