映画鑑賞日記・その26

・風立ちぬ (2013年 日本)

宮崎駿監督最新作。彼の作品を映画館で観たのは、もう20年ほど前に母と行った「紅の豚」以来でした。
今回も母のリクエストにより一緒に観に行くことになりました。

感想を一言で言うならば、とにかく「美しい」。

絵もストーリーも飛行機も、荒井由美の歌う「飛行機雲」もすべて美しかった!
主人公二郎と菜穂子がようやく一緒になれて残り少ない時間を愛おしみながら過ごしている様子もとても美しく感じたし、お互いに優しい言葉をかけ合う姿は、私も常に見習わなければと思いました。

この映画に関して、監督さんが「内容が子供向けでない」と言っていましたが、それは確かにそうでしたね。
キャラクターやタイトルの基になっている堀辰雄の「風立ちぬ」と同じく、結核に冒されているヒロインとのシーンと、戦闘機の設計という仕事をしているシーンのバランスが素晴らしく、どちらもじっくり味わえるストーリーでした。

それまで沈頭鋲や皿ネジが使われていなかったことも言われてみれば時代的には当然なのですが、映画の中で「画期的なアイデア」として登場したときにはちょっと驚いてしまいました。え!使ってなかったの?!そりゃそうか!って。
そういったことで速度が上がったり新しい発見があったりしたとき、設計者は嬉しくて楽しかっただろうなーと思います。
戦闘機を作るのは不本意だったかもしれませんが、彼らが設計に没頭しているときはそれ自体が楽しいことは想像に難くないし、技術の発展というのは戦争を機になされていることも多くあるのが現実です。

そして私が感じたのは、どんな時代においても成功している人は強い情熱を持っている人だということです。
さらに上司とチャンスに恵まれる運の良さ。努力してもこれに恵まれないとなかなか思うような仕事はできません。

二郎はこれらに恵まれ(悲しい結末ではありますが)立派な飛行機を作ることができて、また、短いながらも菜穂子と結婚生活を送ることができて(これもまた悲しい結末ではありましたが)幸せだったんじゃないかしら。

宮崎駿監督はこの作品を最後に引退するそうですね。
「風立ちぬ」は、彼の作品で私が大好きな「アルプスの少女ハイジ」 (*1)「天空の城ラピュタ」に続き、今後何度も繰り返し観る映画になりそうです。

*1 兄が幼稚園に通っていた頃、朝母が送りに行く時間にちょうどハイジの放送をしていたらしく、テレビの前に座らせておくと30分おとなしく観ていたので安心して私を家に置いて行けたそうです。
ちょっと前にもCATVで再放送していたのを観ながら旦那さんに、「ハイジいい子でかわいいから、子供ができたらハイジっていう名前にしたい!」と言ったら「あんな脳天気な子になったら困るからダメ!」と反対されてしまいました。やっぱりだめかー、残念。

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映画鑑賞日記・その25

・To Rome with love (「ローマでアモーレ」 2012年 アメリカ・イタリア・スペイン)

ウディ・アレン監督作。
彼の作品は10本ぐらいしか観ていないけれど、これは私の中ではベストでした!

まず豪華で素晴らしいキャスト。
今回私のお目当てはジェシー・アイゼンバーグとロベルト・ベニーニでした。

ジェシーとエレン・ペイジはふたりともとってもかわいらしくてお似合いのカップルでしたね。
そして相変らずおもしろいロベルト・ベニーニ。
彼が突然有名人になってしまうストーリーはとてもシュールで、彼が演じていることでさらに可笑しさが引き立っていました。

そして今回は出演もしているウディ・アレン。
彼演じるオペラ監督のジェリーがジャンカルロ(ジェリーのお嬢さんヘイリーの婚約者ミケランジェロのお父さん)の美声を買って演出した舞台は何度も声を出して笑ってしまいました。そんなにゴシゴシ体洗わなくても!

この映画を観に行くちょっと前にケーブルテレビで彼の監督作「マッチポイント」の放送があり、軽い気持ちで観たところ思いの外緊張感のあるサスペンスだったので、よけいにこの映画との雰囲気のギャップを感じて、やはり唯一無二の監督さんだなぁと改めて実感しました。


・The Great Gatsby (「華麗なるギャツビー」 2013年 アメリカ・オーストラリア)

原作は言わずと知れたフィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」。
1974年のロバート・レッドフォード版にに続き再度の映画化です。

私は原作が好きな小説だとどうしても映画を観るのを躊躇してしまいます。
(なので、これもレッドフォード版を観ていない)
しかし、この映画は製作開始時から楽しみにしていました。
なぜかと言うと、ギャツビー:ディカプリオ、ニック:トビー・マグワイア、デイジー:キャリー・マリガン、というキャストが、私のイメージに合っていたからです。
その上、「原作に忠実に映画化」ということも話題になっていたため、観に行く直前に原作を読み直して期待が高まっていました。

しかし!観に行こうと予定していた週末に38.5℃の熱が出てしまい、次の週には引っ越しが控えていたため、2週間も延び延びに。(そうして更に期待が高まる)

この展開で思い出すのが、高校生のときに日本でも大ヒットしたケヴィン・コスナーの「ボディガード」。
この公開を楽しみにしていた私は張り切って前売り券を購入し、父と共に有楽町の映画館に行きました。
すると、次の次の回の分ぐらいまでの行列!日を改めて次の週に行ってみたら、また同じぐらいの長蛇の列・・・。

その2日は、せっかく映画を観に来たんだから、と、ティム・ロビンスの「ザ・プレイヤー」とロバート・レッドフォードの「スニーカーズ」を観たのでした。
そして騒ぎが収まった頃にようやく鑑賞できた「ボディガード」は、期待が高まり過ぎたことと、代わりに観た2作が非常におもしろかったため、残念な結果となってしまいました。

そんな結果にならないことを祈りながら観に行った「華麗なるギャツビー」は期待通りの豪華さでした。

私は既に原作を読んでいたので「読まないで映画を観た場合」との比較はできないですが、前半はちょっと忙しい印象を受けました。
説明不足、と言うほどわかりづらいわけではないけれど、原作を読んでいなければ、人物像を自分でじっくりする、といった時間が無いように感じました。まあ、それは私が何度も原作を読んでいて自分なりの解釈があるからそう感じてしまったのかもしれませんが。

とは言っても、徐々に「原作に忠実でゴージャスな映像」に惹き込まれていきました。
キャスティングに関しては、トム役の俳優さんは背とお坊ちゃん度が足りないなぁというのと、ベイカー役の女優さんはきれい過ぎるんじゃないの?って思いましたが、主役の3人は期待通りの素晴らしさでした。
ギャツビーが何枚もの美しいワイシャツをデイジーに見せるシーンは原作でも好きなシーンですが、映画でもそのゴージャスな暮らしっぷりが表現されていて、観ていて気持ちがよかったです。

舞台が暑いニューヨークなので、暑いこの時期に鑑賞できて満足でした。

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SEX AND THE CITY

Satc_2 © Home Box Office Inc.


私がこのドラマを初めて観たのは2005年、私がちょうど30歳になった夏のこと。
そのときにはもうすでにアメリカでの放送(1998年~2004年)は終了していて、その後、ドラマの続きとして劇場映画が2作公開されました。(もちろんどちらも観に行きました)

当時Lala TVで放送されていたこのドラマの放送前後に、中村うさぎさんと倉田真由美さんのおふたりが解説をしているのがまた毒舌でおもしろくて、最初はこれを聞きたいがために録画をしていました。
その後このドラマにすっかりはまってしまった私は、ちょうど発売されたばかりのDVDコンパクトBOXを購入し、一気に全エピソードを鑑賞したのでした。

4人の登場人物、キャリー・ミランダ・サマンサ・シャーロットは30代独身女性。

彼女たちはよく恋をし、よく働き、よく消費し、人生を楽しんでいます。
そして失恋しては落ち込み、友達同士で励まし合い、喜怒哀楽も激しい。

「家も仕事もちゃんとあるのに、恋人がいないだけでこんなにみじめに感じてしまうのはなぜ?」
「アパートメントを買う頭金がないのは、マロノの靴を100足も買ったからなの?!」
「私が欲しい指輪もわからないような男と結婚できるわけないじゃない!」

うなずいてしまうセリフ、笑ってしまうセリフが満載です。

最初にこのドラマの全エピソードを観たときに最も印象に残ったシーンは、シャーロットの結婚式の式場でエイダンがキャリーから去って行くシーンでした。
この、切ないけれどさっぱりした感じ、これでいいんだと自分を納得させる感じ。やはり共感するのは身に覚えがあることなんですね。

このドラマが世界中でこんなにも支持されたのは、どの国にも同じような経験をして、同じようなことを考えている(主に)独身女性たちがたくさんいたからでしょう。
キャリーが最終回のエピソードで使う「恋愛至上主義」という言葉に共感した人も世界中に数え切れないほどいたでしょうね。

そして、私もキャリー同様、「soulmate」を探すことをライフワークとしてきました。(大げさ)

私が自分をロマンチックだなぁと思うのは、誰にでも運命の人は必ず存在する!と信じていることです。
そして、私が自分をリアリストだなぁと思うのは、その運命の人に必ず出逢えるとは限らない!と思っていることです。

30代のほとんどを独身として過ごしてきた私は、既婚女性が「『Sex And The City』っておもしろいよね!大好き!」なんて言うのを聞くと腹が立ちます。
このドラマをおもいしろいと言っていいのは、30代独身女性の特権だと思っているからです。
(もちろん「公に」という意味ね。別に鑑賞するのもおもしろいと思うのも自由ですから。)
自分が結婚したら、絶対にそのような発言はしないぞ!と思っていました。(そんな日が早く来ればいいなーと思いながら)

そしてようやく今、その権利を行使する最後のときがやってきました。
(つまり、本日入籍するのです。この日が来てほんとうによかったなぁ)

数か月前までリビングのテレビの横の棚に堂々と置かれていたこのDVD BOXは、彼が引っ越して来るのを機に家中の片づけ・模様替えをした際に、クローゼットルームの奥の本棚に場所を移しました。

今までずっと、このドラマの中で共感したセリフ・シーンやそれにまつわる感想はいくらでも書けちゃうなーと思っていました。
しかし私は独身の間はそれを文章にするのはさすがに自分に申し訳なくて書けませんでした。
そして結婚してからはもう書く資格はない。(と私が私自身に思っている)

つまり、そういったことは自分の心の中にしまっておくものなんだと思います。(そしてそのうち忘れてしまうのかしら・・・)

キャリーもビッグと婚姻届を出したときはこんな幸せな気持ちだったんだろうなぁ、と想像しながら、今日私もいちばんお気に入りの靴をはいて、愛する人と共に市役所へ行ってきます。


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映画鑑賞日記・その24

・Den skaldede frisør (「愛さえあれば」 2012年 デンマーク)

ピアース・ブロスナンとオランダの女優さんトリーヌ・ディルホム主演のドラマ。

スザンネ・ベア監督も語っていた通り、乳がんというテーマを扱っている割には(あと、同じ監督さんの「未来を生きる君たちへ」と比べると)重くない印象でしたが、「大人のロマンチックコメディー」というキャッチフレーズからはもっと軽いものを想像していました。

ピアース・ブロスナンがイタリアのレモン果樹園のオーナーを演じています。
(彼が去年ぐらいに「Schweppes」っていうレモン味の炭酸飲料のCMに出ていたのは、この映画への伏線だったのか!)

インテリアやお洋服の色が鮮やかできれいだったのが印象的でした。
特に、イーダが最後に着ていたレモン色のワンピースは、彼女の金髪のショートヘアーにぴったりでとても素敵でしたねぇ。

メインのストーリーは彼らが惹かれ合っていくところなのですが、私はその過程がちょっと雑だなーと思ってしまいました。

私が、例え好きな俳優さんが出ていても、いい映画だったなぁと思えないラブ・ストーリー(キアヌが出てるあれとか)に共通するのは、「そういう筋書きだから惹かれた」としか感じられないもの。
決してその過程が長い必要はなく、ただ、なぜ惹かれたのか納得のいくシーンや描写が欲しいと思うのです。

この映画でもなんで惹かれたのか納得がいかなかったので、エンディングのシーンにも感情移入することができずに残念でした。

ま、とりあえず、歳を取っても素敵なピアース・ブロスナンが観られたのでよしとしましょうか。

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南国旅行・パラオ!

2月にパラオに旅行に行きました。

パラオはグアムの近くにあり、日本からだとグアムで乗り換えて行く便が多いようですが、JALが年に何回か直行便を飛ばしてるので以前から行ってみたいなぁと思っていました。
その直行便が4泊5日の日程なので、平日になんとか3日間お休みを取って、1か月半ぶり今年2回目の冬休みとなりました。

今回のメインイベントは、3日目の「ロックアイランド・ツアー」。
滞在しているコロールという島から小型ボートに乗って島を巡ります。
パラオに到着してすぐからずっとお天気が良くなかったのですが、この日もボートに乗り込むころから雨が降って来てしまいました。

まずは日本にも泥パックとして輸入されている、石灰質の泥が沈殿しているミルキーウェイへ。

ツアーのガイドさんたちが水中にもぐって底の方から集めて来てくれた泥を、船の上で体中に塗ってキャーキャー楽しんだ後、海へ飛び込みます。
お肌にいいと聞いて、顔にも体にも思いっきり塗りまくりました。
確かにお肌はつるつるになりましたが、かなり泥くさかったですね・・・。

無人島でお昼休憩の後、向かったのはジェリーフィッシュレイク。
ここは、非常に毒の弱いタコクラゲと一緒に泳ぐことができる珍しい湖です。

行く前に写真で見てはいましたが、やはり本物を見ると感動が違います!
数十メートルの深さまで無数のクラゲが浮いていて、なんとも神秘的な光景でした。

このクラゲは光合成で生きているので、この日のように曇っているときの方が、光を求めて水面まで上がって来るそうです。(お天気が良くて水の中まで陽が当たる日は、上がって来る必要がないため深いところにしかいないらしい)
お天気が良くなくてラッキーということもあるんですねぇ。

今回の旅行のために買った防水カメラが役に立ち、クラゲと一緒にきれいな写真を撮ることができました。
ただクラゲがぼーっと(しているのか、なにかを一生懸命考えているのかはわかりませんが)浮いているだけなのに、いつまででも見ていられそうでした。

帰りはまたお天気が悪くなり、ボートでは雨・風・波がとても激しく、まるで何かの修行みたいでした。
このツアーでは新婚さんやカップルが何組か居たのですが、この帰りのボートではそれぞれカップルの特徴が表れていて、それがとても興味深かったです。
雨も揺れもすごいのにふたりとも疲れてすやすや寝ているカップル、顔を近づけて静かーにおしゃべりをしているカップル。
ちなみに私と彼は、ボートが水面に叩きつけられるたびにキャーキャー言ったり、(体が小さくて軽めなため)揺れでボートから落ちそうになる私を動画に撮りながら彼がげらげら笑ったりしていて、バカみたいなカップルでした。

そして、この修行を乗り越えられたんだから、今後人生で大変なことがあっても乗り越えられるだろう、ということで話がまとまりました。

このツアーの日以外は、街(と言っても、車がないのでホテルの近所だけ)をぶらぶらしたり、お部屋でだらだらしたり、とてものんびりとした休暇でした。
散歩をしていると自然があふれていてジャングルっぽかったのと、泊まったホテルが台湾資本だったので、レストランのお箸が太くて使いにくいねーと毎日言っていたことが印象に残っています。

あとは、もう何年も前からジェリーフィッシュレイクに行きたいと思っていた彼が、ようやくその夢を実現できてとてもうれしそうだったことと、その後毎日「クラゲ楽しかったねー」と話す彼を見て私もとてもうれしいことが、よりいっそう、パラオ旅行を幸せな思い出にしてくれています。

またいつか行けたらいいね!


 


Photo_2  美肌効果


Photo_3  クラゲにタッチ!


Photo_4  記念撮影


Photo_5  修行です


Photo_6  プールの隣はジャングル


Photo_7  中華式箸

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映画鑑賞日記・その23

・Silver Linings Playbook (「世界にひとつのプレイブック」 2012年 アメリカ)

主要キャストのブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンス、ロバート・デ・ニーロ、ジャッキー・ウィーヴァーが、アカデミー賞の主演・助演・男優・女優のすべてのカテゴリでノミネートされたということでも話題の作品。(ジェニファー・ローレンスが主演女優賞を受賞)

ブラッドリー・クーパーが出演している映画は何本か観ていますが、私の中ではまだ「こういうタイプの俳優さん」というイメージがなく、さらにジェニファー・ローレンスも初めてだったので、この映画では最初から彼らを「パット」「ティファニー」として認識できました。(私は有名な俳優さんだとそれが難しい)

今回、それとはまた違って新鮮だったのがロバート・デ・ニーロ。
私が彼の作品で印象に残っている映画といえば「アンタッチャブル」「ゴッドファーザー」「カジノ」で、つまり彼は私にとってはマフィアなのです。(もちろん、マフィアじゃない役の映画も観てはいるのですが)
なので、今回私のイメージより歳を取って、ふつう(じゃないかも・・・)のお父さんを演じている彼はとても新鮮でよかったです。

私がちょっと不思議だったのは、誰も「浮気した奥さんが悪い」と言わなかったことです。それより怒って浮気相手を殴ったパットが悪いって感じでしたね。
まあ確かにあんなに殴るのは悪いんだけど、「あなたを裏切った奥さんのことなんか忘れちゃいなさい」というようなポジティブなアドバイスがなかったなーと思いました。(あ、もしかして、これって私がポジティブって思っているだけで、別に楽観的・前向きな考え方でもないのかしら?)

最後のダンスのシーンは、ダンスの構成も彼ららしさが出ていて素敵でした。決して上手ではないところがまたよかった!
映画「Shall We Dance?」のギア様なんか、素人なのにダンスが様になり過ぎてましたもんね。(あ、あの映画は、そんなダンスシーンも含めて大好きですよ)
ダンス大会でティファニーが着ていた衣装も個性的でとっても似合っていました。

この原題の「silver lining」という言葉は何なんだろう??と思っていたら、「希望の兆し」という意味なんですね。
セリフの中にも何度もこの言葉が出てきました。いい言葉じゃないですか!

あと、もうひとつ勉強になったのが、NY州の標語でもあるらしい「excelsior」という単語の発音。
これも何度も出てきたのだけど、カタカナで言うと「セ」にアクセントが来るんだ!(これって英語じゃないのかしら?)
最初何回か聞いてもこの単語だって気づかなかったよー。

ストーリーはどうということもなく、アメリカでずいぶんと評価されているのが腑に落ちないぐらいでしたが、結局、みんなハッピーエンドが好きってことなんでしょうね。

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映画鑑賞日記・その22

・Jack Reacher (「アウトロー」 2012年 アメリカ)

トム・クルーズが元軍人の一匹狼ジャック・リーチャーを演じているサスペンス・アクション。
「トム・クルーズ最新作」って言われると、やっぱり気になっちゃいます。

130分と長めの映画でしたが、プロットはなかなかおもしろかったと思います。
ただ、多くの箇所でセリフやストーリー展開がわざとらしいなぁと感じてしまいました。
恐らく「トム・クルーズをかっこよく見せる」という点にこだわり過ぎちゃったんじゃないかなぁ。

確かに歳を取ってもかっこいいトム・クルーズに加え、事件のパートナーとなるヘレンを演じたロザムンド・パイク(彼女、007「ダイ・アナザー・デイ」でボンドガールを演じた女優さんですね。きれいな顔が印象に残っていて、私にしては珍しくすぐに気づきました)リチャード・ジェンキンス、ロバート・デュバルなどの共演者もよかっただけにとても残念。

予告では「トム・クルーズの新シリーズ」というようなことを言っていましたが、どうなるんでしょう・・・。

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映画鑑賞日記・その21

・Looper (「Looper / ルーパー」 2012年 アメリカ・中国)

ジョセフ・ゴードン=レヴィットとブルース・ウィリス主演のタイムトラベルもの。
彼らは若い頃(2044年・25歳)と30年後(2074年・55歳)の同一人物を演じています。

この映画のことを知ったときは、このふたり全然似てないのにねー、って思っていました。
しかし映画を観ているうちに、ジョセフ・ゴードン=レヴィットがブルース・ウィリスのあのにやってする笑い方をしたりじっと見つめる感じとかがとても似ていることに気づいてびっくり。
すごく研究したんだろうなぁ。

彼(名前はジョー)は、タイムマシンが発明された30年後から送られてきたターゲットを殺すlooperと呼ばれる殺し屋です。
ターゲットに報酬の銀の延べ棒がくくりつけてあるという説明のときに、なんで銀なんだろう??と不思議に思っていました。
このlooperさんたちは、最終的には30年後の自分が送られて来てその仕事を終えたときが引退のとき。(これを「loopが閉じた」と言います)
そしてそのときの報酬が金の延べ棒なので、今のが自分だったとわかるのです。(毎回顔は隠してあるので誰だかはわからない)(*1)
なるほどねー。

私はタイムトラベルものには意外と興味があって、好きな作品もいくつかあります。
特に好きなのは「夏への扉」と「イルマーレ」。このふたつのストーリーはとてもよくできていると思います。

もちろんこの手のストーリーには矛盾する点は出てくるのですが、そもそも同じ人間がふたりいるのがおかしいとかそういうことを言っていると物語は作れないので、それは言いっこなしね。
それは受け入れた上でも、中にはここ辻褄合わなくない?っていうものも多々あります。
この映画でも、私がどうしても納得いかない点があり、それが残念でした。
もうちょっとどうにかできたと思うんだよなー。(ああ、どなたか鑑賞済みの方とこの点についてお話ししたい)
後の方で、あーそういうつながりか!って納得できる説明が出てくるのかなー?ってずっと気になってしまって(結局出てこなかった)ちょっとストーリーに集中できない感じでした。

後半はふたりのジョーは同じ時代(2044年)の別の場所で行動しているのですが、ジョセフ・ゴードン=レヴィットが登場するストーリー(静か目でサスペンスフルな展開)とブルース・ウィリスが登場するストーリー(ドンパチのブルース・ウィリスに似合う展開)の雰囲気がずいぶん違っていたのが興味深かったです。

エンディングが衝撃的!という宣伝だったので、いったいどんな終わり方何だろう?!という期待が大きくなりすぎましたが、確かに最後の決断には私は驚いたし「loop」というタイトルにさらに意味が加わったし、そこそこ楽しめる内容でした。

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*1 30年後の自分ですってブルース・ウィリスが現れたら、「えっ!俺こんなにはげちゃうの??」って思うよね。
途中のシーンで若いジョーが鏡に向かっておでこをチェックするシーンを私は見逃しませんでしたよ。

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映画鑑賞日記・その20

・Rails & Ties (「レールズ&タイズ」 2007年 アメリカ)

ケヴィン・ベーコン、マーシャ・ゲイ・ハーデン主演。
監督のアリソン・イーストウッドはクリント・イーストウッドの娘さんなんですね。

ケヴィン・ベーコン演じるトムは特急電車の運転士。
トムの妻メーガンは乳癌を患っています。

トムが移動(異動も)の多い仕事をしていることとメーガンの病気のために、夫婦は精神的にも疲れ、あまり良好な関係ではありませんでした。
そんなある日トムが運転中の電車の線路に、11歳の息子を道連れに自殺をしようと若い女性が車を侵入させ、彼女は亡くなってしまいます。
衝突前に車から逃げた息子デイヴィーは、預けられた里親とうまくいかずに逃げ出してしまいます。
事故に遭った母子が気になるメーガンと、トムに怒りをぶつけようと訪ねてきたデイヴィー。

一晩だけのつもりで共に過ごした彼らがひとつの家族になっていく、という静かなドラマでした。

42歳の若さで余命わずかのメーガンはデイヴィーの世話をすることに幸せを感じ始めます。
アル中の若い母親に育てられたデイヴィーも、メーガンと彼女を優しく思いやるトムとの生活に安心感を抱きます。

メーガンに頼みこまれいやいや同意したトムが、突然の子育てに戸惑う様子は、さすがケヴィン・ベーコンという感じでした。
彼はもう20年以上前から大好きな俳優さん。
どんな役を演じても素晴らしいです。

デイヴィーは電車が大好きで、トムの鉄道模型に目を輝かせます。
アメリカの映画やドラマで、ガレージに鉄道模型を置いて楽しんでいるというのはよくありますね。
私は本物の電車自体にはそんなに興味があるわけではないのですが、飛行機や車など乗り物のおもちゃが好きなので、いつもあんなので遊べたら楽しいだろうなぁと思います。

病気・事故・デイヴィーを匿っていることなど、どんよりとした気分になる要素が含まれる日々の中で、お互いの気遣いと思いやりにあふれた優しいドラマでした。
トムがデイヴィーを家に連れて帰る決断をするシーンも、デイヴィーの相談役である児童家庭局のレネーが彼らに任せようと決めるシーンもよかったですね。

2013年の初鑑賞映画は、タイトル通りRailとTiesが印象的な映画でした。

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映画鑑賞日記・その19

・The Amazing Spider-Man (「アメイジング・スパイダーマン」 2012年 アメリカ)

新しいスパイダーマンシリーズの1作目。
こういうの最近は「リブート」っていうんですね。

キャストも一新。
スパイダーマン=ピーター・パーカーはアンドリュー・ガーフィールド、ガールフレンドのグウェン・ステイシーにエマ・ストーン。
ふたりともとってもかわいくてお似合いカップルでしたねぇ。
ピーターを育てているベンおじさんとメイおばさんには、マーティン・シーンとサリー・フィールド。
マーティン・シーンはかわいらしいおじいちゃんになっていて、サリー・フィールドは面倒見のいい「ブラザーズ&シスターズ」のお母さん・ノラそのままでした。いいキャスティング!
(ピーターがとてもいい青年なので、ベンおじさんはいい父親代わりだったんだなぁと思ったと同時に、マーティン・シーンは実生活では子育てうまくできなかったのね・・・と思ってしまいました)

ああ、そうそう、キャストといえば、公開前に「C.トーマス・ハウエルが出ているらしい」という情報を得て、へー楽しみだなーと思ったのに、映画館ではすっかり忘れていました。
1週間ぐらい経ってから思い出して(遅い!)そういえばどこに出ていたんだろう?と調べてみたら、感動のクレーンのシーンに出てきたお父さんだったんですねー。
観賞時にも顔はばっちり見ていたはずなのにまったく気づかなかった!
言われてみれば、歳をとってはいるけどポニーボーイの顔でしたね。
(彼は30年前の青春映画「アウトサイダー」で主人公ポニーボーイを演じていて、私がこのブログで初めてレビューを書いた作品なのです)

トビー・マグワイアがスパイダーマンを演じたシリーズは2作観たはずなんですが、ストーリーはあまりよく覚えていませんでした。
キルスティン・ダンストが演じていた女性と今回エマ・ストーンが演じていた女性も同じだと思っていました。
なので、ベンおじさんが殺されてしまうシーンも驚くことができました。(物覚えが悪かったり展開を予想できなくて、結果的に映画を楽しめることがよくあるんですよね・・・)

今回私は2Dで観ましたが、スパイダーマンが街を飛び回るシーンなどは3Dで観たら迫力があるだろうなーと思いました。
ピーターとグウェンの葛藤もストーリーもわかりやすく、3部作になると言われているこのシリーズの今後がとても楽しみです。

ちなみに私がいちばんびっくりしたシーンは、ピーターがあのマスクを自分で作っていたことです。手縫いだったんだ!


・The Lincoln Lawyer (「リンカーン弁護士」 2011年 アメリカ)

ロサンゼルスの刑事弁護士ミッキー・ハラーが主人公の同名小説の映画化。原作はマイケル・コナリー。
ミッキーをマシュー・マコノヒーが演じています。

彼が弁護する資産家の息子ルイスを演じるのはライアン・フィリップ。
彼の役は、見ている側の思い込みをうまく利用していましたね。
ショーン・コネリーが出演していた「理由」も、同じように、思い込みってこわいなと思った映画でした。

この映画、公開直前まで知らなくて、テレビの紹介でおもしろそうだなーと思って急きょ観に行ったのですが、予想以上におもしろかったです。
そういえば私は法廷ものって昔から好きだったんだ。
「ア・フュー・グッドメン」も大好きな映画だし、レイモンド・バー主演のテレビドラマ「弁護士ペリー・メイスン」もよく観ていました。(録画したビデオテープまだたくさん持ってるなぁ)

ミッキーも、相棒のフランク(ウイリアム・H・メイシー)もマギー(マリサ・トメイ)もキャラが立っていて(これ大事!)キャスティングもぴったりでした。
ミッキーとマギーは離婚したカップルにしては仕事でもプライベートでもとてもいい関係を築いていて、それが珍しくてよかったですね。

小説は何作か出ているようなので、映画も続編ができることを期待しています。


・TROUBLE WITH THE CURVE (「人生の特等席」 2012年 アメリカ)

クリント・イーストウッド主演のドラマ。
彼が演じているのはメジャーリーグのベテランスカウトマンなので、いちお(私の好きな)野球ドラマってことになるのかな。
監督のロバート・ロレンツはイーストウッドの愛弟子だそうです。

私はイーストウッドが出ている映画は数本しか観たことがないので、「彼はこういうイメージ」というのがまったくありませんでした。
1年ほど前に公開された「マネーボール」も選手の発掘に関するストーリーで、そこでも、スカウトマンの観察や勘を重視する昔ながらの方法かがいいのか?データを重視する新しい方法がいいのか?という議論が出てきました。

映画の中では「どちらか」みたいな描き方の方がわかりやすいとは思いますが、実際はどちらも必要なことだと思います。
データでいろいろわかるとはいえ数字や項目に分類しづらい事柄をすべて記録に載せることは難しいので、やはり自分の目で確認する、という作業はなくならないでしょうね。

イーストウッド演じるガスが最後の仕事として注目している高校生スラッガーのボーは登場した瞬間から、あー、きっとこうなるんだろうなぁ、と予想できるキャラクターで、ストーリー自体も安心して見られる展開でした。

ガスの娘・ミッキーを演じたエイミー・アダムスと、ガスが昔発掘した投手で今はスカウトマンになっているジョニーを演じたジャスティン・ティンバーレイク(彼が出演している映画を今年は3本も観に行っていました)はどちらも好きな俳優さん。
ふたりが出演している映画で私がみたものはどれも好印象でしたが、この映画でもふたりともとてもキュートで素敵でした。
ガスが若いころの回想をするシーンで、若き日のクリント・イーストウッドの顔がほんのちょっと出てきたときには、これ、彼のファンだったらなんの映画のどこのシーンの映像だかわかるんだろうなぁ、と思いました。(なんの映画だったのかちょっと気になる。父に訊いたらわかるかなぁ)

ガスはミッキーをいつも三等席にしか座らせてあげなかったことを気にしていますが、ミッキーにとってはお父さんと一緒に野球を見る席はいつも特等席だったというシーン。
セリフを聞いていておもしろいなと思ったのが、この映画の邦題にもある「特等席」。
これは英語では「best seat」です。一方の三等席は「cheap seat」。
日本語でも「特等」とか「三等」という言葉自体は別に値段を言っているわけではないのですが、英語を聞いた方が、安い席でも特等席になり得る、という感覚がわかりやすかったですね。

野球の映画を観るといつもなのですが、またアメリカの球場に行って試合を観たいなーと思わずにいられませんでした。

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